45人が本棚に入れています
本棚に追加
/650ページ
――昔の雰囲気が漂う町――
テレビ番組ではそのように評価されている
『砌町（みぎりちょう）』
都会というより田舎。砌町周辺は高層ビルが満載されているだけあって、余計に一昔前のあの頃の様な感じが目立つ。
人口が決して多くは無いが、自然が多く残る場所である。
そんな町の近くにある
『八重山峠』
ここでは決して合法とは言えない行為が夜な夜な行われている。
だが峠の魅力に、車の魅力に取り入れられた者達は走りを止めることはない。
...午前４時
夜明け前の八重山峠に一台...赤に染まった車が走る。
看板に書かれている速度より遥かに速い速度で。その車は走る。
車は前に進むという常識からはかけ離れている「横」に向けたまま走る。
甲高いエンジン音を鳴らしながらその車は、少女を乗せて走り抜ける。
これは...一人の少女と一台の車の物語...
最初のコメントを投稿しよう！