◆外伝章◆

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…ところがだ、コイツはソレが嫌だった。 確かに何でも出来るのは素晴らしいと言える。他人からは賞賛される。叱咤などされない。 大人からの賞賛は、九条椿には叱咤以上の苦痛を伴った。 その結果…中学時代に酷くイジメを受けたそうだ。 だから、彼女は自分を如何にバカに見せれるのかを模索している。 とは言え、一部の人間からはあまり良い風には見えないが。 「…オーイ、タジリン?」 「ん?あ、何だよ?」 気が付いたら既に屋根付きのバス停まで到着していたので、ようやく九条との相合傘から出た俺は、その屋根の下に入った。 「何か考え事?」 「いや…チョットな。あ、バス停までありがとうな」 「いやいや~、友達2号のタジリンの頼みとあらばね~?」 「いつ俺がお前と相合傘を…って、もう良い。なんか疲れる」 .
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