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「申し訳ありません、ご主人様。こちらの泥饅頭をということでしょうか?」
未熟な執事ならば顔が引きつるところでしょうが、動揺など片腹痛しでございます。
「え、どろまんじゅう?これはおだんごだよ~。だから食べれるの!」
良い笑顔ですねご主人様。
「わかりました。ご主人様の手作りお団子。僭越ながらわたくしが食べさせて頂きます。」
そっとお団子こと泥饅頭を手に取り口に運びます。
「まったりとしていて、それでいて濃厚なカカオのコクと薫り、たいへんおいしゅうございます。」
最高級ガーナ産ですね。すばらしいお味です。
「いやいやいや、おかしいだろ!!!?」
近くに潜んでいた旦那様がたまらず叫び出しましたね。
「おや、私に『ご主人様の前では口に出すのもはばかられる題名の本』の処分をお申し付けになった旦那様、そんなところで何をされてるんですか?」
「ぐはっ」
あっ、吐血は止めて下さい。ご主人様にかかってしまいます。
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