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「おとうさま、ひつじおだんごおいしいっていってくれました。おとうさまの言ったとおりだね。」
吐血した旦那様をスルーするスキル、流石ですご主人様。
「………神楽、出来ればお父様の心配もしてくれないかい?」
吐血した血を拭きながら旦那様が悲しそうにご主人様に訴えかけます。
「だって、お母様が『おとうさまはへんたいだからへんなときはほっときなさい』って」
「ひでぶっ」
ああ、さらに吐血されましたね旦那様。
おかわいそうに、隣で限りなく気配を消していた方が怒りのあまり殺気を漏らし出しましたよ。
惨劇の予感です。
「……旦那様、この部屋は朝、新人メイド達が1時間かけて掃除したばかりですよ。」
「ひっ、メ、メイド長?!いつからそこに!?」
旦那様のあまり整ってはいないお顔がみるみる青く染まって行きますね。青を通り越して土色に。
「そうですね……お坊ちゃまが『おだんごできた~』と旦那様に見せに来られ旦那様が『上手にできたな。執事にあげたら喜んで食べてくれるぞ』とおっしゃったあたりからです。」
「ほぼ最初からの上に、さらっと悪事をばらされた!!?」
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