第2章

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 寝ぼけたまま体を起こすと、ミッチェルが大きく開かれた脚の間に身を置いていた。  「やだっ! 何してんのよっ」  「ああ、おはよう。このままじゃ気持ち悪いだろう。おまえはくつろいでいろ」  そう言ってまた作業に戻った。柔らかい布で脚の間を拭う手つきは優しいが、男にこんなことをされてくつろげるわけがない。  彼の手を押さえ強調するために頭を振った。  「いい。自分で出来る」  「どうして。わたしに任せろ」  辺りはまだ薄暗いが今日も快晴の兆しが、じんわりと東のほうからやってきていた。その証拠に空は薄紫に色づき始めている。  「やぁっ」  一際敏感な突起を布にこすられて、びくんと体が反応した。  彼は手を動かしたまま破顔した。  「信じられないくらい敏感だ」  ミッチェルは自分の体重を使ってルシアをベッドに押し倒し、切れてしまった唇に舌を走らせた。  「おまえのここが好きだ―甘くて、そそられる甘い声を漏らす」   彼が手で乳房を揉みながら親指で色づいた先端を転がす。  「ここも好きだ、柔らかくてわたしの手にぴったりで。それからここも―」  脚の間に手を入れられると、どうしようもなく体が熱くなった。  「少し触っただけでびしょびしょになって、わたしのモノをきつく締めつける」  「ミッチェル…」  指が中に入ってくると声を抑えられなかった。 「ひゃぁっ」   ぴたりとミッチェルが動きを止めた。  「痛かったか?」  ほんの少しだけ痛んだ。でも彼を受け入れられないわけじゃない。  「ミッチェル…私、欲しい」  だが彼は顔を探るように見つめて、手を引いてしまった。体を起こすと手を引っ張って私もベッドに座らせた。  「わたしだって欲しい。だがおまえの体のほうが大事だ、今日はゆっくり休め。わたしなら待てる」  「ちょっとくらい痛くても我慢できる―」  ミッチェルに抱きしめられると、心臓がドクドクいうのが聞こえた。髪を大きな手で梳かれてため息が出た。  「無理しないでくれ。昨日はちょっとなんてもんじゃなかっただろう。シーツに血がついていた…ルシア、悪かった」  「初めてはそんなものでしょ?」  彼は何も言わずに髪を梳き続けていた。しばらくすると肩に熱い水滴を感じて驚いた。  「ミッチェル…?」  身を離そうとしたら彼は強く抱きしめてきたので、そっと髪を撫でてやることにした。
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