馬鹿は死ななきゃ治らない、って言うけど

6/15
612人が本棚に入れています
本棚に追加
/219ページ
「チーム……とは?」 「わかりやすく言えば、バイクに乗ってバンバン走る暴走族みたいなヤンキー集団のこと。まぁ、彼等はあまりそういうことをしないから、そっち(暴走族)って言うと微妙だけど…… 朧と麒縒ならわかるよね? “Dark Angels(ダーク エンジェルズ)”」 「まぁ、知ってるが……アイツ等だったのか?」 Dark Angels……このチームがこの街に現れてから、街の治安が変わった。 今まで好き勝手に暴れまわってたヤンキー集団やチンピラ達が、このチームの恐ろしさに大人しくなった。 「彼等は治安を悪化させるどころか、この街を助けたんだよ」 「だが、ここ最近、街がまた荒れ始めている」 「その原因が、アイツって事か……」 「多分だけど、十中八九そう」 例の転校生がやっているクスリが街を侵し出している。それを止めようと、Dark Angelsが動いているのは僕の耳にも入ってる。 「学園内でも面倒くさいのに……この街までやられちゃ、黙ってらんないよね」 「翔華、出身違うだろ?」 「君達もね。けど……僕は、この街もこの学園も大好きだから。大好きな場所を、穢されたくなんてないよ」 この学園に入って、良かったと思ってる。紫闇や輝桜に会えたし、麒縒と朧のカップルと仲良くなれたし。2-Gの子達はみんな優しくて頑張り屋さんだし、担任の麗斗先生も良い先生だし。 ……僕、こんなにこの学園のこと好きだったんだなぁ。 「優しい翔華はふわりと笑って見過ごすよ。でもね……Rushは、それを許さない」 “翔華”の顔を消し、場違いなほどにニコニコと笑う“Rush”を出す。 もう、いいよね?
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!