612人が本棚に入れています
本棚に追加
/219ページ
「その転校生が何か……?」
「いえ……そろそろ排除してもいいかと」
「排除?」
啓馬先輩に答えると、それに対し疑問形で濃羅先輩が返してきた。
「はい」
「な…で?」
「単純です。生徒会に風紀、学園のみんなに迷惑かけすぎだからですよ」
そう言って、僕は部屋の中のメンバーを見わたす。
「僕が情報屋のRushだってこと……先輩達は知ってますよね?」
「……その様子じゃ、俺達の事も調べ済みのようだな?」
「当然です」
ため息を吐きながら言う濃羅先輩にそう答える。
嘘ついたってなんにもならないし?
「Dark Angels、ですよね」
「疑問形ですらないよピカちゃん……」
「流石は情報屋だね、ピカちゃん」
「それでぇ~? 翔がわざわざバラしたってことはぁ~、ボク達に何か頼みごとがあるんじゃないの~?」
流石は波瑠先輩。勘が良いねw
「転校生の情報を警察にリークします。彼の退学は確定ですが、確実に面倒な連中を連れて学園に乗り込んでくると思うんです」
どんな情報とまで言わなくても察してくれたらしい。全員が真剣な顔で聞いてくれている。
「僕の方のツテで援護に来てくれる人達もいますが、学園を守るとなると…… なので、生徒会の先輩達にも手を貸してもらいたいんです」
最初のコメントを投稿しよう!