618人が本棚に入れています
本棚に追加
~啓馬side~
「向こうに見えるのが学生寮です。各棟ともに1階が玄関と寮長室になってます。向かって右が1年専用棟で向かって左が2年専用棟、奥が3年専用棟になっていて、手前は生徒会・教員棟……です」
「凄~い……」
私が説明した学生寮を見て声をあげている夜霧君。
やはり、外部生ですね……他の生徒達は基本的にエスカレーター式で上がってくるので、この様な反応をすることはありません。
「それでは理事長室へ案内しましょう。こちらです」
「ありがとうございます!」
ふわりと笑ってくる夜霧君を見ていると、なんだか心が温かくなる気がします……着ている服も関係しているのでしょうか?
夜霧君の服はとても可愛らしいのです。上下が繋がっている服……いちいち説明するのが面倒なので、有名なピカちゃんのつなぎを着ているといえばわかりますよね? フードには特徴的な耳、腰辺りには特徴的な尻尾がちゃんとついているんです。
「可愛らしいです」ボソッ
「何か言いました?」
「なんでもありません。さぁ、こちらです」
この子はきっと、当たりですね…
~啓馬side end~
最初のコメントを投稿しよう!