prologue

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人が落ちてくるかと思った。 私は、引っ越ししたばかりの四月の陽気の中、アパート近くの細い道を歩いていた。 見事に春ウララと言った昼下がり。 知らない道は全てが新鮮だ。 なんてこともない、家だって、木々だって全てが眩しい。 吸い込む空気も初めて吸うみたいに感じる。 つられて肺が膨らむと何もしなくても縮む。 現在地を確認出来る装置が埋め込まれてるみたいだ。 ピンクのツツジが咲いていて、足を止めた。 綺麗だと思って摘まんで、やめた。 勝手にとってはいけないかな。 その脇に階段を見つけた。 横にはひばりが丘公園と書いてあった。 この上には公園があるのかと分かると、自然と足は階段を上っていた。
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