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Episode3 プレリュードと桃花
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「お母様なんでココにっ?」
渉に馬乗りにまたがったままの桃花は顔を後ろに向けたままの状態で大声を上げた。
京香に驚きつつも、両手はしっかりと渉の腕と服を握ったままである。
「京香さん」
筋肉痛で動けない渉が桃花の身体の脇から見えた京香を見てボソッと呟いたのを聴いて桃花は耳を疑った。
「え・・・?」
な・・・なに?
知り合いなの?成宮とお母様。
「桃花さまっ、とりあえず成宮様から離れて下さいっ!!嫁入り前の女性なのにはしたないですよ~っ!?」
「『はしたない』って・・・雅美さんって考え方古いわねえ」
桃花の後ろで慌てている雅美を尻目に京香は面白そうにフフフッと微笑している。
「いーじゃないの。結婚したら自由がなくなるのよ~?今のうちに楽しまなきゃ・・・ね?桃花」
母の京香と久しぶりの再会で本来なら喜ぶところなのだが・・・
クラスメイトの男子のベッドの上という素晴らしいシチュエーションで母に悪戯っぽく微笑みかけられて、目が覚めてからのここまでのあり得ない状況に桃花の頭の中は『もうどうにでもなれっ』と開き直っていた。
「・・・別に楽しんでるワケじゃないんだけど?」
私に同意を求めないでよね?
大体『結婚』って早すぎでしょっ!
雅美に小さな子供を諭すような目で睨まれて、桃花は渋々渉から手を放した。
せっかくの弱みを握れるチャンスが~!!はあ~・・・
「・・・っていうかなんでお母様が成宮・・・とと、成宮くんの家にいるの?しかもこんな早朝に?」
「あら、それを言うなら何でベッドに2人で寝てたのかしら?」
「それは・・・知らないわよ~っ!朝起きたら何故かこの人が隣に居たのよっ!アタシのせいじゃないわよ~っ!!」
「も、桃花様」
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