第1章

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眩い光から生還した私が再び目を開けると、信じられない光景が目に入った。 人々のぶつかり合いにより砂ぼこりが舞い、金属音の音や叫び声、絶叫する声。 瞬間に血の臭いが鼻につく。 無惨に転がる人の亡骸に、私は嗚咽しそうになり無理矢理に飲み込んだ。 「うわあああっ」 ここは、まるで戦場だ! 人々叫び声や悲鳴はその戦場に響き渡っている。 「ここ..どこ?どうしてっ...」 震えながら声に出す。 これは夢なのか? 怖いーーー 震える足を動かしながら私はここから逃げるように駆けた。 次々と転がっていく亡骸に、私は恐怖しながら駆けていく。 どうして! どうして、私がこんな場所にいるの?! 「何だ、こいつ」 後ろから不意に掴まれる腕に、私は肩が跳ね上がった。 恐怖しながら振り向くと、怪訝そうな表情を浮かべた男性。 怪訝そうな表情を浮かべていた男性が、何故かニヤニヤと今度は怪しく笑う。 軽装な格好をしているが、恐らく剣士だ。 胸元には青い鳥のオブジェがついている。 「変な格好をしているが、かなりの上玉だ」 その男性の声に青い鳥のオブジェをつけた男性たちが集まって来る。 ニヤニヤとしている男性たちが近づくが、私は後ずさることしか出来なかった。 「俺に掴まれーー」 そう凛々しい声がし、私は目の前に差しのべられた手を取っていた。 白い馬にまたがり、私は見知らぬ人の助けにより、助かったようだ。 チラリ、と振り向くと端正な顔立ちをした金髪の青年だった。 あまりの綺麗な顔立ちに私はここが戦場ながらもドキリと胸が高鳴る。 悪い人ではなさそうーー そのまま私はこの謎の青年に身を委ねた。
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