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「……なあ、
そんな顔して抵抗しないって。
──いいの、マジで」
「……っちょ、い、
一之瀬く……!?」
互いの鼻先がぶつかりそうな距離で囁かれて、思わず瞳を瞑る。
だって、なんなの!?この展開は!!
まったくもって、予想外な朝のスタートのこの状況に、
もはや…身体が固まって動けない。
無抵抗のままの私の首筋に、
彼の熱が触れた瞬間──、…
…ガチャ、
っと扉が開いて…
「ねえ、たかちゃん~?
いい加減、起きないと会社遅……」
お玉を片手に持ったエプロン姿の春樹が、
……私の部屋に入ってきて。
この状況を見るなり、
目を見開いたまま…互いにビキッと固まったんだ。
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