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それを聞いたユウトは小声で呟いた。
「うわ・・名前だっさ・・・」
それを見ながらしかし子分の山賊たちはひそひそと
「やっぱださいよな名前・・」
「俺もそう思ってたんだ・・」
「おかしらネーミングセンスないよな」
「でも言うとぶちキレるし・・・」
そんな声もしっかり山賊頭の耳に届いており
「うるせえええええんだよ!!かっこいい名前だろうが!!?てめえらはなにもわかっちゃいねえんだよ!この名前のかっこよさが!!」
怒りか羞恥かで顔を真っ赤にしながら涙目で叫んだ。
「いや・・なんかごめん。えっと・・よく考えたら確かにかっこいいわ、ウン」
ユウトはドン引きしつつなだめるように言った。
これに気をよくしたのか山賊頭は嬉しそうにユウトを見た。
「だろ!?てめえわかってんじゃねえか!『幻狼山賊団』!最高にかっこいい名前だろ!」
「う、うん。ほんと最高だぜ。これからもその名前を掲げて頑張ってくれよ!応援してるぜ!・・じゃあ俺は行くわ。またな!『幻狼山賊団』おかしら!!」
「おう!あんがとな!」
そう言ってお互いに笑顔で手を振りユウトは旅立つ。
・・・・・・・・・。
「んなわきゃねえだろうが!!なにいい笑顔で逃げようとしてんだコラァ!!」
「チッ・・・バレたか」
ユウトは心底惜しそうな顔で言った。
「ったりめえだろうが!誰がそんな見え見えの手に引っかかるか!!?」
「いや明らかに途中まで気をよくしてたよな」
ユウトはジト目で山賊頭を見ながら言った。
「やかましい!あーー!もう面倒くせえ!野郎ども!やっちまえ!!」
「「「へいおかしら!!!」」」
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