第2話

あらすじ

北見明日香(きたみあすか)、大学三年生。
明日香には、同じアパートに住んでいて、昔からずっと一緒にいる幼馴染みが三人いる。

一番年長でサラリーマンの山下孝治(やましたたかはる)、歯科衛生士の倉本千秋(くらもとちあき)、そして大学三年生の糸井瞬(いといしゅん)。

そんな中でも瞬とは、中学一年生の頃から付き合っている。

この三人は、明日香のある秘密を共有する仲間でもある。
それは、明日香が男性不信だということ。

男性不信になってしまったトラウマである、明日香の父親が明日香にしたことを、三人は目の当たりにした。

それから、明日香は三人に守られるようにして育った。
しかし、変化の時は訪れる。

孝治の転勤、そして瞬から告げられた突然の別れ。

悲しむ明日香だが、これをきっかけにして前に進むことを決意。
トラウマを克服しようと、新たに始めたことが家の近所でドラッグストアのバイトをすることだった。

新しい出会い、そして男性スタッフも普通にいる環境。
そこで明日香は、萩原春佑(はぎわらしゅんすけ)という一つ上の男の先輩と打ち解けていく。

そんな明日香に瞬はあまりいい顔をしなかったが、明日香は地道に一歩一歩進めている実感を少しずつだが得ていく。

そこへ、新たな来訪者が訪れ、明日香に告げた。
明日香の父親が、余命残り一ヶ月だということを。

迷った末、明日香は父親に会いに行くことを決める。
瞬と千秋もついていった。
しかし、着いたときには時既に遅し、父親は容態が急変して亡くなってしまっていた。

茫然自失となる明日香。
ただ、今まで自分がトラウマとして抱えていた父親への思いを、やっとのことで精算出来た。
苦々しい後味を残しながら。

瞬ともう一度やり直すか、と問われた明日香だったが、それを断り、一人で頑張っていくことを決意。

そして自分に関わってくれた人たちに感謝しながら、明日香はまた、日々を過ごしていく。