第一章

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「あ、飴たべるか…?」 女の子はまさかこのような返答が来るとは思わなかったのかキョトンとしている 「わたしの下着とアメちゃんは同等の価値ですか…」 「えっいやそういうわけじゃなくて!」 弁解しようとしたのが裏目に出たのかと焦り始める京を見て少女はあはは、と笑っていた。 「まぁいいです、わざとじゃないみたいですし、飴で許してあげましょう」 ふふん、と胸を張りながら京から飴を受け取った少女は左手につけていた時計をふと見て表情を変えた。 「あ、やば!授業まで時間がない!ああんお水やらなきゃいけなかったのに!先行くね!じゃ!」 少女は地面に置いてあった水筒をもって走って校舎内に入っていった。京はその切り替えの速さについていけず、まだキョトンと突っ立っていた。そしておもむろにスマホで時刻をみてみると 「あ、やば…」 キーンコーンカーンコーン 京は2年目に入って初めて授業に遅れた。
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