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それからオッサンこと先生の前でストリップかました訳だが……
「…………」
先生は黙ったまま、俺の頭の先から足の先まで、舐めるようにジロジロと見てくる。
下着は履いてるとはいえ、何が悲しくてオッサンに視姦されないといけないのか……
いや、見られる理由は理解してる。
してるんだけど……何だがホモォに捧げられた小鹿の気分になってくる。
ううっ……
先生……どうせ見られるなら女の子に見られたいです……
「……よっしゃ、服着て良いぞ。服着たら、一周全力で走ってみろ」
腕組みしたまま、顎で壁の方を指す先生。壁沿いに一周しろって事らしい。
いそいそと服を着てから、適当な位置につく。
んー、しかし……
これ全力で走ったら、スピード出すぎて曲がりきれんよな……
まぁ、一応は身体能力隠してるし、全力で走る振りしよう。うん、そうしよう。
そう思いながら、早速走り出す。
全力じゃないが、一般的に考えても速いんじゃなかろうか?
「…………おい」
「……はい?」
え、先生めっちゃ怖い顔してるんだけど……
「オメェにやる気がねぇんだったら、教える意味もねぇんだけどよぉ……?どうなんだ?」
あ……バレてた。
やる気が無かった訳じゃない。
ただ、よく考えると手を抜いて走るだなんて、先生に対して真摯では無かったと思う。
「すみませんでした!!全力で走ります!!」
だから俺は謝った後、気持ちを入れ替えたんだ。
全力で走ろうと。
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