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あれから何度も集中して魔力らしき感覚を探すのだが、一向に見付からなかった。
「やっぱりいくら探しても無いっぽいです……」
「うーん……そうですか……」
気落ちした俺がそう言うと、クラウスさんもテンション低めにそう返す。
「……クラウスさん、魔力が無いってあり得るの?」
「え?……えぇ、そうですね……」
少し間を置いてからジョンがクラウスさんに尋ねると、考え事をしていたクラウスさんが肯定して頷く。
「……かつてブルテン魔法学園に魔力の無い生徒が居ました……」
そして独白気味に語りだすクラウスさん。
「ブルテン魔法学園って何処にあるの?」
と思ったら、空気も読まず思った事をすぐ口に出すジョン君。
いやいや、ジョン君?ここクラウスさんが語りだすとこだからね?空気読もうね?
「えっ?あ……えっとですね、ブルテン魔法学園は……」
ほら、クラウスさんも出鼻挫かれて戸惑ってるじゃないですか。
たしかブルテン魔法学園はここフロンス王国から、海を挟んで北に存在する島国にあったんだったかな?
大ブルテン王国だっけ?
「……という、魔法国家にある王立魔法学園ですね」
クラウスさんが俺と同じような内容を説明し終えると……
「王立って?」
「あー……王立というのは……」
いや、ジョン君?話進まないからね?
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