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「見つけた……アヤネ。」
クロウを見るなり、突然の乱入者はそう言った。
黒く長い髪を踊らせ、赤いワンピースドレスに黒いジャケットの、妖艶な女性だった。
絶世の美女……人間なら誰しもが皆そう言うに違いない。
「あなたは……。」
クロウは彼女を見ると、はっ、としながらも本を右手に持つ。
クロウは彼女を知っていた……彼女とは昔、同じ「院」にいた事があった。
院とは、いわゆる魔王の学校のような物で、数百年はそこで常識や人格性の授業を受ける事になっている。
「お久しぶりです……カルマ・ミリオン。」
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