闇夜は月明かりに照らされて

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「あいにく、俺は多忙でして……アリスが相手をしますので、よろしく。」 「は?」 「それではアリス、お願いしますね。」 「こく」 アリスが頷くと、クロウはカルマに背を向けて走り去ろうとした。 「ま、待ちなさい!」 「………。」 カルマが追い掛けようと駆け出すが……すぐにアリスがその行く手を塞いだ。 「……私と戦う、って?」 「………。」 「ふん……なるほど、「魔界召喚陣」を持たせた訳ね。」 それは、クロウがアリスに渡した分厚い本の事だった。 この世の全てと契約出来る魔術書……それが魔界召喚陣だった。
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