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「好きに飲んでさけ~ぶわ、私ーの彼はふな~のり、そして、私~を一人置いてまた、海に行く~。」
辺境の酒場に、一人の少女の美しい歌声が響いていた。
小柄で赤い髪、朱い目をした少女である、黒いジャケットを羽織り、その下は白いワンピースと言う少し奇妙な格好だが、その美しい顔立ちがそれを気にもさせなかった。
「この手~に抱く赤子の、彼は、顔をしら~ない、次に来る時あな~たは、この子を両手に抱け~るか~……。」
酒場の荒くれ者共が静まりかえっていた……それほどまでに少女の声は美しく、疲れ切った心を癒してくれた。
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