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長い余韻に浸った後……酒場は一気に拍手喝采に包まれた。
「よっ!歌姫!」
「最高だったぜ!嬢ちゃん!」
「俺、感動しちまったよっ!!」
急に物凄い音がしたため、少女はビクッとなったが、すぐにペコペコとお辞儀をした。
その初々しい姿にも、きっと荒くれ者達は癒されたに違いない。
「…………。」
やがて軽い挨拶を終えた少女は、カウンターに座っている眼鏡の優男の隣にチョコンと腰掛けた。
「歌い切りましたか?アリス。」
黒い髪に黒いコートを着た男だった、糸目でいつも優しげに笑っているように見える。
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