「銃鋼」と「歌姫」

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カルマのどんな鮮烈なる一撃も、アリスはその手に持った分厚い本で受け止める。 魔典がアリスに力を与えているのだ……だがそれだけではなかった。 「アヤネと〝契約〟して、力を得た訳ね……どんな理由で契約したか知らないけど、不愉快なのよっ!」 「っ!」 連続の剣撃の隙から、カルマがアリスを蹴り飛ばした。 アリスは本で受け止めるが、アリスの体は華奢だ、そんな衝撃を踏ん張れる訳もない。 吹っ飛ばされたアリスは、その背中を木に叩きつけられてしまった。 「カハッ……ッ、ッ!」 地面に両膝をつき、荒々しく呼吸する。
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