カルマ・ミリオン

3/14
前へ
/75ページ
次へ
「くっっ!!」 その日は運が悪かった。 相手の魔王だ……鮮烈な剣さばき、卓越した魔術、見事なまでの召喚術……どれをとってもカルマの敵う相手ではなかった。 なにより驚いたのは、教科書でしか見た事のない最強の魔典「魔界召喚陣」を操っていた事だった。 「あっ!」 カルマの剣が宙に弾かれる……咄嗟に右手に翠の焔を発動させるも、それを放つ前に右腕が斬り落とされる。 「っっ………。」 バカだった、思わず目をつむり、死を覚悟したのだ……魔王としては失格も同然、死すべき……そう自分で思うほど。
/75ページ

最初のコメントを投稿しよう!

758人が本棚に入れています
本棚に追加