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京介の合いの手にどっと笑いが起きる。
終始和やかな雰囲気が続き、ワイワイと騒いだ後、みんながそれぞれ散って広場を後にしパーティー会場へと向かう。
怜司は今回フラッシュモブに参加してくれた人一人ずつに、お礼をいい見送っていた。私も同じようにみんなに声をかけお礼を言う。
次第に人は去り、最後の人を見送ると、白いホワイトツリーの前にはまた、私と怜司の二人だけになった。
怜司はゆっくり私の方に振り返った。
「…ねえ、怜司、聞いてもいい? どこからこれは仕組まれていたの?」
二人っきりになって初めて私は今日疑問に思ったことを聞いた。
「どこからだと思う?」
「自信はないけど、ここに来ることは偶然ではなかった。よね?」
怜司はごく自然にここへと私を導いた。
「ご察しの通り、もちろん。和花がここに来たいっていうように仕向けた」
「やっぱり……!」
「驚いた?」
「うん。あ、あとケンちゃんも……びっくりした! ケンちゃんの車の話をしたとき渋い顔をしたのは、ケンちゃんがうっかり喋ったから?」
「いや、それも全部計算の上です。ケンなら喋るだろうなて」
「え!」
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