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「明日、楽しみです。と、送信!」
送っちゃった……。
携帯をぎゅっと握り締める。
合コン以来、美樹からも、
『ケンちゃんとどう?』
『デートはもうした? 一回してみたら?』
『ケンちゃんいい人だからいいと思う!』
と、言われ続けたのもある。
根負けというか、何度も誘ってくれるケンちゃんに、会って聞いてみたいことがあった。
「どうしよう。緊張してきた……」
ケンちゃんと会うのは合コンの時含めてこれで二回目。しかも二人っきりでデート。
不安と期待、色んな感情が胸の中に発生していた。
明日は日曜日で、世間が休みの時ほど仕事が忙しくなるのがサービス業のさだめ。
デパートの#案内所__インフォメーション__#で働いている私にとって、希望も出していないのに日曜日が休みなんて珍しい。そういった条件もデートを後押しした。
おやすみなさい。のメッセージとスタンプがケンちゃんから送られてきた。
同じような挨拶とスタンプを送り、ケンちゃんとのラインのやりとりを終えた。
ベッドに腰掛けてラインをしていた私は、近くの窓を閉めるために立ち上がった。
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