2483人が本棚に入れています
本棚に追加
目を覚ました皆は俺達と同じように、まずは頭を抱え出す。
治まり、頭が働き出すと、今のこの置かれている状況に驚いた表情になる。
「な、ここは何処だよ…」
「え?え?何…?」
「ここ…何処…?」
皆が口々に言う。
「─何だよ、ここ!?俺をこんな場所に連れてきやがって!!何処のどいつだ!?」
ひときわ目立つ男が叫び出す。
男は立ち上がり、壁を蹴る。しかしパラパラと、壁の塗装がはげ落ちるだけ。
うわ…。あいつには関わりたくないな。
思わず顔を背ける。
叫んでいる男は、見ただけで不良だと分かった。
…顔に刺青入ってるじゃん。
俺と同じような考えを持つ奴らも、顔を逸らして男を見ないようにしている。
日常ではまず、関わりを持たないようにする相手だもんな…。
「何だよ、何だよここー!?」
ひとりの坊主頭の男が次に叫ぶ。
こいつは空気が読めんタイプだな…。
最初のコメントを投稿しよう!