永訣

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パニックになってしまい、まともな考えが出来ない。 焦って何度も、ポケットの中に手を入れてしまう。 何回入れてみてもないのに。 頭を抱え込み、必死な形相で頭を働かせた。 ──とりあえず、落ち着け……。落ち着け…。 まずは混乱している自分を、必死で落ち着かせる。 とにかく当てはめてみて、整理しよう。 何とか少し落ち着いた頭で、手にしている鍵を見つめた。 えーっと、俺のナンバーは『9』だ。この鍵は最後の部屋で、省吾が取ってくれた。 その省吾は『1』だったな。丸熊が取った鍵だから、印象に残っている。 宇吹さんは『4』番。最初にナンバーを確認したのは自分だし、何より彼女の番号だから、自分の番号より覚えていたかも知れない。 次に俺が初めてゲームに立ち向かい、取った鍵。 『10』は迎井だった。 手戸は『7』だったな…。 彼を助けに行こうと向かっている時に、自分のナンバーだと言ったのを聞いた。 …丸熊は『5』番。残りが俺か、丸熊かとなっていた時があったから、これも嫌でも覚えている。 ここで偽物の鍵を見る。ナンバーから『3』が小沢だと確信した。 あの時、本物かどうか分からない鍵を使えない。と言っていたのを思い出し、小沢だと辿り着く。 後は『2』と『6』番……。 『6』は塩田だ! 塩田の首輪を外す時に、その番号が書かれていることを思い出した。 じゃあ『2』は誰だったっけ……?
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