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思い出そうとするが、『2』番の鍵だけ記憶が殆どない。
この鍵は俺が取ったんだっけ…?
いや自分で取った鍵なら、もっと記憶に残っているはずだ。
──じゃあ省吾か内藤か……?
そう思った瞬間。あっ!と思い出す。
『2』は内藤のナンバーだ。
小沢から渡された時、ちょうどナンバーが表になっていたが、すぐにポケットにしまったので、番号の記憶が曖昧だった。
でもこれで、これまでに挙がっていない名前は……。
───秋山だ。
これで残りの『8』が秋山だと分かった。
しかし新たな謎が生まれる。
秋山の鍵って…何処の部屋にあったっけ?どんなゲーム内容の部屋だった?
またうーんと頭を悩ます。
…秋山は一番最初の犠牲者だ。目を覚ました部屋で、命を落とした。
だから秋山のナンバーの鍵を取った時、誰も「自分のだ」と名乗り出なかったはず。
…………それからどうなった──?
混乱していた頭はいつしか落ち着き、冷静に物事を考えることが出来ていた。
が、それでも秋山の鍵のことは、思い出すことが出来ない。
このままひとりでは無理だと思い、宇吹さんに訊ねようと考える。
「───ドサッ」
振り向こうとして、何かが床に崩れ落ちる音がした。
何だろう?と振り向く。
振り向いた先に、宇吹さんが倒れていた。
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