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「花、買いましょう」
瞬は、
大量の惣菜を作ると、エプロンを外した。
「そうだね」
亜里沙も、深く詮索しない。
神宮寺の店は、
アンティークを売る店なのだが、
一軒の洋館まるごとが店になっていた。
家具は、部屋に置かなければ分からない。
神宮寺の母の趣味が、
まるごと実体化した店だった。
一階では、
喫茶店が併設されていて、
小物は喫茶店部分で販売していた。
家具を購入したい、
もしくは見たいという場合は、
店員に声を掛けて案内する仕組みになっていた。
「凄いですね…」
「でも、
喫茶店の名前が談話室というのが、気に入りません。
かわいい名前にしてください」
神宮寺は、
瞬にオレンジジュースを、
亜里沙にカフェオレを出していた。
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