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か「随分、騒がしくなったね。」
ふふっと笑う田西君。
あ「…そうだね。」
それにつられて俺も微笑む。
兄貴ってなんだよ。って、呆れつつも
いちじ も今楽しいんだろうな。
俺にはわかるよ。
昔なら俺以外誰とも中々話さなかった いちじが
俺以外といっぱい雑談するようになった。
改めて いちじは少しずつ変わってる。
寂しいけど、それ以上に いちじの俺への愛が
日に日に大きくなってるのもわかっているから。
俺は寂しくない。
いちじに出会えて本当に良かった。
「席につけー。」
教師の声に、皆が またあとで!と
席に戻っていく。
横に座る いちじと目があって、ヤツが微笑む。
『楽しくなるな。』
口パクでそう言ったいちじ。
どんなに月日が経て、俺達が成長しても
いちじの あの告白の日から変わらない微笑みは
ずっとずっと俺のもの。
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