第1章

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「烏丸さんとこか、あの姐さんとこだと踏んだんだが。」 姐さんとは、琴子さんのことだな? 「姐さんに電話したんだが、来てないってぇんでこっちかと。」 「あー・・・いらっしゃいましたけど、泊めるわけにはいきませんでしたので。」 そりゃあなー、あの旦那が許すわけねえわなあと、相原さんが妙な納得をした。 いや、ミハイさんが許すとか許さないとかじゃないから。 俺が泊めないって決めたんだし。 「それで、話くらいはききましょうか、相原さん。」 でないと、どこに泊まっているか教えない、とちょっと脅してみる。 いや、俺も相原さんや珠美さんの力にはなりたいんだよ。 二人が仲違いするのは、あまり見たくない。
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