第1章

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「じゃ、私が珠美ちゃんに伝えるわね?荷物持ってここに来させるから。」 「いや、それには及ばねえよ。俺が迎えに行く。」 写真くらいならと相原さんが折れてくれたおかげで、どうやら上手く収まりそうだ。 一緒に写真にと巻き込まれそうなリュエルクさんは、嫌かもしれないが。 華原さんに案内されて、相原さんは出て行った。 その日の開店後、やってきた木戸とミハイさんに、ことの次第を話した。 「そっかー。珠美さん、綺麗な服着たかったんだー。」 うーむ、ちょっと違うぞ。 「人騒がせな。しかし、まあよい。おまえにこれ以上迷惑が掛からなければな。あの野良猫め!泉実の家に泊まりたいだのと抜かしおって!私でさえほとんど泊まったことがないのに!」 当たり前だ。 こいつが泊まる理由が分からん。
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