第1章

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俺は、二人にビールを出した。 付きだしに、いんげんの胡麻和え。 それから、相原さんにはつくねと鶏ももの焼き鳥。 珠美さんは、好きな刺身とアジフライ。 「でね、でね、泉実ちゃん、明日定休日よね?」 「はい。」 アジフライにパクリとかじりついた珠美さんから、とんでもない頼みごとが。 「じゃあ、明日!衣装選びに行くから、付き合って!」 「・・・・・・・・・はあ?」 「ならんぞ!何を考えておる、貴様!」 ぽかんとする俺と、俺のことなのに激怒する吸血鬼。 何を考えているんだ、珠美さん! 「だって、善は急げっていうじゃなーい?でも、和左、仕事忙しいって言うし、男性ものも選ばないといけないし、男性の目から見た意見もほしいんだもーん。  ね?お願い、泉実ちゃん!」 俺に手を合わせる珠美さん。 いやいやいや、それ、俺の役目じゃ・・!
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