第1章

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「だから、和左の代わりに、ちょっと着てみてほしいのよ、泉実ちゃんに。そんなに体型変わらないでしょ?お願い!他に頼めないの!」 相原さんと珠美さんに手を合わせられ、どうにも断りがたくなってきたんだが。 「いい加減にせんか!泉実が困っておる!」 俺よりこっちが面倒くさい。 「仕方ないわねえ!ちょっと来なさいよ、あんた。」 珠美さんが、ミハイさんの腕をとって、店の外に出た。 け、喧嘩でもするんだろうか。 実力行使?そりゃあ、店内は争いごと禁止だが・・・ 「あ、あの、相原さん・・・」 「ん?ああ、どうせ、吸血鬼の旦那が反対するだろうって分かってたからな。一応、対策練ってあんだよ。」 対策? しばらくして戻ってきたミハイさんは・・・・・・明らかにそわそわウキウキしていた。 うわ・・・何だ、この職質されそうな挙動不審ぶりは。
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