第1章

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その後、社長である紅子さん直々の案内で、珠美さんの衣装を選ぶことにした。 衣装は、白無垢、色打ち掛け、白ドレス、色ドレスと4パターン。 うわあ・・・そんだけ付き合うのか、俺。 「あきらかにげっそりしているじゃあないか、兄さん。」 琴子さんがけらけら笑った。 「まあまあ。男の方は、さすがに苦痛になりますわよね。」 紅子さんが、気を遣って取りなしてくれた。 「ご注文は、こちらのお嬢様のご衣装と、本日おいでにならなかったお相手の方のご衣装だとか。」 「珠ちゃん、紅子さんと一緒に候補を挙げておきなよ。私は兄さんに付き合って、さっさと男性ものの衣装を決めちまうから。」 「そうね!候補の中から、泉実ちゃんの意見聞かせて!お試しの間中待たせるのは悪いもんね!」 何十着分も見せられるかと思っていたので、俺はほっとした。 候補も試着したのをデジカメに撮って、見せてくれるという。
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