第1章

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「おお・・・!!」 携帯の画面を見ていたミハイさんが、口を覆ってぷるぷると震えだした。 「で、でかしたぞ、猫!褒美に何かくれてやる。」 「褒美ってなによ、偉そうね!・・・じゃあ、式も披露宴もしない代わりにお披露目パーティーしたいから、ここ貸し切って代金もって。」 料理を盛り付けていた俺は、思わずがたんと傾きかけた。 なんだ、その要求は。 いやいや、ここでパーティーってのは別にいい。 店だし、儲かるなら。 しかし、何故それを俺に直接言わずにミハイさんに頼む? 「・・・・・・ミハイさん。それ、見せてください。」 非常に怪しい携帯に向かって、俺は手を出した。 「いや、いやいや!別に不審なものではないぞ!」 だったら見せろ。 何故携帯を隠して首を振る。
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