第1章

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「まあ、そういうこったから、貸し切り頼むわ。」 相原さんにまで言われて、俺がそちらに気を取られた隙に、携帯を隠されてしまった。 おのれ・・・いつか絶対に見てやる。 日にちを打ち合わせていると、表のヤタがぎゃあぎゃあ鳴いた。 お客さんだと顔を上げると、勢いよく戸が開けられて。 「アイハラ!化け猫!どういうことだ!」 真っ赤になって怒ったリュエルクさんが、怒鳴り込んできた。 「い、いらっしゃい、リュ「それとも、貴様の入れ知恵か!!」」 な、なんだなんだ? 俺が何か悪いことをしたのか? 「失礼なこと抜かしてんじゃねえよ。烏丸さんはなんも知らねえんだから。」 「そうよそうよ!お父さんのことを呼び捨てはだめでしょ!」 いやいや、珠美さん、怒りどころが違います。 その間に、相原さんがリュエルクさんの頭を平手でぴしりと叩いた。
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