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「それで、どうしたんですか、珠美さん。泊めませんけど、話を聞くくらいならできますよ?」
「やだ!泊めてよ!」
「図々しいぞ、猫!貴様が泊まるなら、私も泊まらねばならんではないか!」
何故そうなる。
いや、どちらも泊めない、泊めるもんか。
「・・・いいもん、どっかのホテル、探すから。」
あ、拗ねた。
困ったな、行方不明になられても、相原さんに何て言っていいやら。
木戸とミハイさんが、次々に珠美さんの機嫌を損ねてくれるもんだから、話も聞けない。
「あらー、今夜も全員揃ってるのねー!」
ヤタの鳴き声と戸が開く音と明るい声が、ほぼ同時に店内に響く。
「らっしゃい、華原さん。」
「また吸血鬼かよ!」
「厚かましくやってくるな、雌ゴリラ!」
「ミラちゃん、泊めて!」
全員声がかぶって、入ってきた華原さんが目を丸くした。
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