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キャンディがドアの札をOPENにする。
女子たちが入ってきた。
商品を見る子と、キャンディに話かける子で別れる。
「ねえ今度一緒に遊びに行かない?」
キャンディと同じ18歳の女子たちが誘う。
「うれしいわ。
でも今忙しいの。遊んでる暇ないのよ。ごめんね」
「ならいつならいい?合わせる」
女子たちが頷く。
「う~ん まだわかんない。
お店の経営ってほんとやることが多いのよ」
キャンディが困ったように笑う。
「また誘ってね」
キャンディは愛想よくやり過ごす。
キャンディと友達になりたい女子たちがキャンディに群れる。
「どこに住んでるの?」
「今夜のパーティーにこない?」
「番号交換しよ?」
「彼氏いる?」
「彼氏はいないよ。いたことない」
メイリーンが割って入ってくる。
「ほらここは友達喫茶じゃないよ。服買う気ないなら出てきな。商売の邪魔だよ」
メイリーンが手を叩いて追い払う。
キャンディが微笑みながらメイリーンを見つめる。
「はっきり言わないと」
メイリーンが口パクでキャンディに言い、キャンディが微笑み頷く。
外からリズナーとマイクの脅しが聞こえてきた。
キャンディが見ると、椅子から立ち上がり、男子高生5人を脅している。
だが、男子高生も距離を置いて「お前らに用はねぇよッ」と言い返している。
イケてるグループの男子たちだから、弱腰ではない。
リズナーがキレ、突進した。
5人が散り散りに車道に逃げる。
それでも男子高生たちはキャンディ目当てに引き下がらない。
それほどキャンディは可愛いかった。
キャンディは2人に任せ、カウンター業務に徹した。
30分後。
外がやけに騒がしくなっていた。
男子たちが20人近く集まり、リズナーとマイクに「失せろ」「消えろ」と叫んでいた。
「クソガキ共が。殺してェぜ」
リズナーが言う。
「殺ってもいいが、キャンディに殺られるぜ」
マイクが前屈みで椅子に座り、男子高生たちをサングラス越しに見ながら言う。
「てめェら全員面覚えたぜッ!!殺しに行ってやるから覚悟しとけッ!!!」
リズナーが吐き捨て、椅子に座る。
男子高生たちは次第に2人をからかい出した。
「日焼けし過ぎだろっ」
「何があったんだっ?チョコレートまみれじゃねーかっ」
「夜のかくれんぼ無敵だろっ?」
リズナーが立ち上がり、腰にさした銃を抜いた。
「うわあああああ!!!!」
男子高生たちが怯えて勢いよく逃げ去る。
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