CANDY

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「頼むわよ」 リズナーが笑む。 メイリーンとクリスティーナもにやつきながら店に入る。 夕方。 【CANDY】に女性の雑誌記者が訪れた。 カウンターのキャンディに近づき、自己紹介する。 「あなたにインタビューさせて欲しいの。国を救った件についてと過去の件について」 「いい」 キャンディが断る。 「どうして? 話を聞きたいのよ」 「その話はしたくないし、するつもりもない。 買わないなら帰って」 「お願いよ!特集で組むから!」 「わたしが代わりにインタビュー受けようか?」 キャンディと記者が傍にきたメイリーンを振り向く。 「キャンディの悪行の数々について知りたいんでしょ?」 「悪行の数々?」 記者が興味を向ける。 「ちょっとぉ」 キャンディが窘め、メイリーンがにやつく。 「あなたでいいわ。インタビューさせて」 「ダメよ。メイリーン」 キャンディが窘める。 「キャンディは可愛い顔した悪魔」 メイリーンがキャンディを見て、向こうにいった。 「インタビューさせてくれたら謝礼するわ。特集組むから」 「興味ない。さあ帰って。あの2人呼ぶわよ」 キャンディが顎でさす。 「気が変わったら連絡して」 女性が名刺を出す。 「いらない」 キャンディが冷たくあしらう。 女性はキャンディを見て、出て行った。 PM20:00。 キャンディが札をクローズにした。 「出待ちがいるぜ。野郎の」 リズナーとマイクが入ってきて言う。 「追い払って」 「地の果てまでか? それは無理だぜボス」 リズナーがせせら笑う。 キャンディはレジの売り上げを回収する。 「脅して帰るよ」 リズナーが言い、マイクと出て行く。 PM20:20。 キャンディとメイリーンとエレインとクリスティーナは店を出た。 キャンディが周りを見たが、出待ちはいなかった。 2人の脅しが効いたのだろう。 キャンディたちは2台で家に帰った。
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