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PM22:44。
デュポスは大きな自動門を通過し、キャンディたちは自宅に着いた。
閑静な住宅街にある車庫つきの豪邸。
キャンディたちはジェロセム邸から引っ越し、別の豪邸に住んでいた。
デュポスを玄関前に止め、キャンディたちは家に入る。
1人一部屋、メイリーン・クリスティーナ・ジャッキーは2階、キャンディとエレインは1階を使い、リビングの物の配置は今までとそっくりにしてある。
キャンディはシャワーを浴びた後、ソファに座った。
「キャンディ ガードマンの件だけど、手頃なの見つけたわよ」
クリスティーナがソファでグリムロを膝に乗せながらキャンディを見る。
キャンディは髪を拭きながら聞く。
「もう見つけたの?」
「裏系の用心棒派遣会社があるのよ。見て」
クリスティーナが隣に座り、キャンディにサイト画面を見せ、クリックする度に用心棒の写真が切り替わっていく。
中にはガタイのいい黒人が混じっている。
「お金は?」
「契約日数で変わるんだって。詳細は交渉するみたい」
キャンディはクリックして見ていく。
「黒人がいいんでしょ?」
クリスティーナがにやつきながらキャンディの横顔を見る。
「そう」
キャンディは好みの2人を見つけた。
「マイクとリズナー。この2人でいこ」
「大丈夫?黒人ってバカよ」
メイリーンがキャンディの左隣にドサッと座りながら言う。
クリスティーナが笑い、キャンディがにやつく。
「凄い偏見ね」
クリスティーナが言う。
「止めといた方がいいんじゃない黒人は。何するかわかんないわよ?」
キャンディがウケ、メイリーンを見る。
「ヤなの黒人?」
「だって黒人=犯罪でしょ。それが腕っぷしの強いデカい用心棒となったら、危険度マックスじゃない」
キャンディとクリスティーナが笑う。
「偏見の鑑ねメイリーンは」
クリスティーナが言う。
「ちゃんとしたの雇えば?UNIXセキュリティー(大手)とか」
「おもしろくない。それじゃダメ。
べつにずっと雇うわけじゃないから。2・3週間だけ。それで効果は出る」
キャンディがメイリーンを見つめる。
「反対?」
メイリーンがフフっと笑う。
「キャンディが好きに決めれば。社長なんだから」
キャンディが笑う。
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