同僚

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SideA ★★★★★ 僕は下戸 毎月の会社の慰労会ではハンドルキーパー 同じ方面に帰る同期の男と上司の貴女をいつも乗せて帰る 貴女は僕より4つ上のバリバリの営業ウーマン 僕の教育係 何でもキビキビとこなす貴女は入社した時からずっと僕の憧れ 先に助手席に乗っていた同期を降ろして、貴女の家へと向かう 貴女は後部座席、僕の斜め後ろ お酒は強いみたいだけど、僕の車の中ではいつもうつらうつらとしている 特別、会話もなく いつもの様に貴女の家の近くまで来たとき、声を掛け起こす 「う~ん」と伸びをして、いつもの様に「ありがとう」と言ってくれるものだと思っていた 「このままドライブしよ」 僕の胸は跳ね上がった もうしばらく貴女と2人っきりで居られる 貴女と行けるはずないと思っていた場所まで行き、車を止めた 外へ出て貴女はキラキラとした眼下を眺め「キレイ」と呟いた 僕は隣に立つことなんかできず、貴女と少し距離を置いて斜め後ろから貴女の横顔を眺めていた 暗くてハッキリとは見えないけれど、「キレイ」と言った貴女の方が綺麗だと思った 後ろを振り向いた貴女と目が合い、しばらく見つめあっていた 貴女の瞳に引き寄せられる様に僕はそっと近づき、そっと貴女の手を取った 「プライベートでも僕を教育してくれませんか」 変なことを言ったかも知れない けれど貴女は頷いて手を握り返してくれた それからは僕の助手席に座るのは貴女だけ
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