0人が本棚に入れています
本棚に追加
「心当たりがないなんて言わせないぜ」
「私は、魔導騎士なんかじゃない」
「あ~そ。ま~い。あんたを殺すことにかわりわないし」
私はもう無理なんだ。
もう死ぬんだ…。
やだな~。
少年は、刀を振りかざし……刺した。
刺された衝撃で気絶しそうになった。
血が流れ出た。
血はこんなに出るのかと思った。
目がかすんだ。
少年は、もう一度刀を振りかざし、勢いよく降り下ろした。
その時、自分と同じくらいの年の女の子が目の前に走りこんできた。
そして叫んだ。
「鍾馗水仙」
少女の手に短剣が現れ、少年の刀を止めた。
少女は、私に向かって言った。
「大丈夫か。
待ってて今手当てをするから」
そして少年の方に向き直り短剣を構えた。少女はボソッと言った。
「鎖愚の刀にやられてこの程度………。
まさか……な」
それが聞こえたのか少年は、少女に向かって言った。
「そいつは、炎の魔導騎士さ。
お前も一度は、聞いたことがあるだろう。1人で一千匹の鎖愚を相手にして生きて戻ってきた伝説の魔導騎士。その戦いのあと死んだようだかな」
「それ以上言うな。あの子は………。
お前たちは、汚いてを使ってあの子……月を殺した。それは、僕が一番知っている」
少年は、またニコッと笑って言った。
「そうかそうかお前あいつとよくいたガキだな。あいつが死ぬ原因をつくったのはお前だろ。僕達が汚いてを使ってっていうけどそんなの違うんじゃない」
少女と少年は、そのまま睨みあっていた。
私は、そんな様子をぼんやり見ていたが目を開けているのが限界になりゆっくりと目を閉じた。
最初のコメントを投稿しよう!