は、早く……!

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いつもなら可愛いなーとか思うところだけど。 切羽詰まっているいまは、 ただ苛立つだけだった。 「トイレットペーパー! 切れてるっていっただろっ!」 「そーだっけー? ……あ、買うの忘れちゃったー」   彼女の言葉に、背中を冷たい汗が流れ落ちる。… …でも。 もう限界。 バタン! トイレに駆け込んで乱暴にドアを閉めた。 なんとか腹の緊急回避はできたものの…… これから、どうしたら。 『たっくん、ごめんねー。 そんなに我慢してたんだー』   ドアの外からはおっとりとした彼女の声。 そこが可愛くていいんだが、 こういう状況だと苦笑いしか出てこない。
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