第1章

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さっきの言葉は嘘のように、 彗は嬉しそうに笑ってて。 ……私の聞き間違い、だったのかな?   それから二、三日入院した。 彗は毎日、お見舞いに来てくれる。 いつも、私の大好きな優しい笑顔。 だから、 あれは不安定な私が勘違いしただけだと、 片付けることにした。   退院した次の日。 彗がお祝いしてあげるから、 うちにおいでといってくれた。  ピンポーン。 「……?」   約束の時間なのに、 チャイムを鳴らしても反応が、ない。  ピンポーン。 「……彗?」
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