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チュンチュン、チチチ……と、小鳥の囀りが聞こえてくる
「う……うーん……んあ?」
明るい光に眼を刺激され、俺は目を覚ます
「あれ……?此処何処だっけ?俺は何して……」
上体を起こし、周りを見渡してみる俺
周りは鬱蒼と生い茂る木ばかりで、此処は森の中なんだなと理解する……眼を刺激した明るい光は、木々の間から漏れる斜陽だったみたいだ
暫く起きたばかりで回らない頭で現状整理していたが、直ぐに何故こんな所にいるのか思い出す
「そうだった!俺、異世界に転生させられたんだっけ……じゃあ此処が――」
「其処のお前!何者だ?答えろ!」
「へっ?」
突然、頭上から凛とした力強い声が降ってきた……声色からして女性だ
俺は声のした頭上を見る。そこには……
「聞こえないのか?私が何者かと聞いているのだぞ?早く答えろッ!」
そこには豪華な装飾の馬に跨っている、一人の少女が居た
この少女の正体も、そしてこの少女と長い時を共に過ごす事になる事を、この時の俺はまだ知らなかった……
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