トモヤ

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「ほんとに初めてなの?」 「あ、はい。 ほんとにケイジさんが初めてです。」 バスタオルで身体を拭きながら言った男に、俺は服を着ながらそう応えた。 「でもみんなそうやって言うでしょー。 初めてだと思えないし。」 「そうなんですか? うーん、でも証明出来ないですもんね。 でも、僕今日ここに来てケイジさんがほんとに最初の人なんですよね。 ってか初めてに思えないですか? なんだろ? 上手いってことを誉められてるのか、慣れててフレッシュ感なかったのか。 はははっ。 あ、でもね、僕、ケイジさんにちょっと感謝してるんです。 どんな人が来るのか未知の世界だったんで。 ケイジさん普通にモテるでしょ? まだ若いし。 だから、初めてがキモイ人じゃなくてよかったって思ってるんです。 ありがとうございます。」 「え?ほんとに初めてなの? それなら俺すごいラッキーだね! あ、上手ってことだよ! そうだねぇ、女には割りとモテるかな? って感謝されてるの俺? あははっなんかわかんないけどトモヤ君でよかったよ。 じゃあ、また今度会いに来るよ!」 笑顔で話しながら2人でマンションを出て、直ぐに 別れた。
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