トモヤ

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この時、俺は本当に初めてだった。 正直最初はドキドキしながらだったが、終わってみればなんてことはなかった。 ケイジと別れた俺は直ぐに数件離れた別のマンションへ入った。 「戻りましたー。」 「おかえり! お疲れ様。 どうだった? 大丈夫だった?」 彼はマンションの一室に入ると直ぐに心配そうに声をかけてきた。 「あ、なんか、大丈夫でした。」 笑って言う俺を見て安堵の表情を見せた彼は、 「そっか。 ならよかった。 はいこれ。 中で休んでて。」 と、俺に取り分を渡した。 受け取った俺はそのまま中に入る。 部屋には数人がテレビを観たり寝たりと好きなようにしていた。 「トモヤお疲れ! どんな人だった? 大事な二十歳の初体験やろ?」 適当に座ると直ぐに笑いながらリュウが話しかけてきた。 長身で細身、ロン毛が似合う一見ホストのような外見のリュウは俺より2つ年上で教育係のような人だ。 「あー、リュウさんお疲れさまです。 なんか初体験とかやめて下さいよー。 30歳の割りと男前な人でしたよ。 特に嫌とか無理とかなく、意外とすんなり終わりました。」
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