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先程猛烈なモーニングコールをしてきたのは、俺の同室者こと『佐伯 月昶』(さえき つきひさ)。通称つーやん。見た目も中身を裏切らない不良兼オカン素質を持つ面白いやつ。
あ、今俺の事腐男子とか思った奴。違うからな。俺の友達にそういうのがいるだけで、知ってるだけで俺は違うからな!
「飯、出来た」
そう言って、再び俺の部屋に来たつーやん。文句言いながらもご飯作ってくれるってどんなお嫁さま。あ、俺の嫁か。はは、嘘嘘。
「……はぁ、ごちそうさん。うまかったよ!つーやん!」
「…………当たり前だろ」
「食器は洗っとくわ。置いといて」
「はいはい」
大体こんな感じ。ご飯作る担当つーやんで洗うの俺。まぁ、それがハーフアンドハーフみたいな感じなんだよな。
ピーンポーン
部屋のインターホンが鳴る。と、いう事は…もうそんな時間になるのか。
「お迎えに上がりました」
「いつも時間ぴったりだな、右京」
「あなたをお待たせする訳にもいかないので」
まぁ、結局いつも待たせるの俺だけどね。今、俺の目の前にいる奴、『時雨 右京』(しぐれ うきょう)は俺の後輩で、毎朝こうして迎えに来てくれる。
なんでも俺のボディーガードとか、監視役とかどうのとか言ってたな。
「さ、早く準備して下さい。じゃないと俺が脱がしますからね」
「わ、分かったから!その本気の目は止めろ!」
こうやって俺に言う事を聞かせるために脅しめいた事を言ってくるんだから、困ったもんだ。
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