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万屋とプレートに書かれた扉を開ける。中は普通の教室2個分くらいの広さで、流石金持ち校というのもありとても豪華だ。
だが、それでもここでは普通くらいに入る。そして数人の生徒がゆっくりこちらに視線を寄越す。
「遅い、2人とも」
扉の1番手前に居た茶髪の男が言う。
「文句はこの人に言ってください」
「お、お、……は…よ…」
マット色の襟足までの髪で、前髪が長過ぎて目が見えない長身の男が言う。
「俺は文句なんて無いっすよ!?」
染めた赤髪に、ヘアバンドをつけて前髪を上げている男が言う。
「どーでもいいけど早くしなよ」
暗めのサラサラとした茶髪に、首にヘッドフォンをつけた男が言う。
「そんなとこも、可愛い」
色素の薄い金髪の長身の男が言う。
「ったく、いいじゃねぇかちゃんと来たんだから。」
「依頼主はもう部屋に通ってもらってるからね」
「へいへい」
そして、部屋の左手にある扉に手をかけ開けると、中には応接室のようになっていて、机1つと向かい合ってのソファが2つ。
そのもう1つのソファに小柄な可愛らしい男の子が座っていた。
「はーい、どうも。万屋にいらっしゃい」
「あ、あの……あなたが…?」
「ん?あー…そうだよ。
俺が万屋、リーダー。
『黒崎 梓』(くろさき あずさ)。
よろしく、依頼主さん。」
そして綺麗な顔がニッコリと微笑んだ。
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